ラインシートとは
ラインシートとは、ファッション業界でブランドの商品コレクションを卸売バイヤーに紹介するために使う営業資料です。品番、卸売価格、展開カラー、サイズ、最小発注数量など、注文に必要な情報と、見やすく整えた商品写真を組み合わせたプロ仕様の商品カタログと考えるとよいでしょう。
ラインシートは、B2Bのファッション販売における主要なツールです。展示会で紹介する場合も、バイヤーにメールで送る場合も、ショールームに商品を並べる場合も、デザイン性の高いラインシートが小売店に商品を取り扱ってもらうための決め手になります。
ラインシートとルックブックの違いとは
この2つの資料は、それぞれ役割が異なります。
- ラインシート:実務で使う営業資料です。白い背景に商品をグリッド状に配置し、品番、価格、サイズ、注文条件を掲載します。バイヤーはこの資料を見て注文します。
- ルックブック:マーケティング用の資料です。スタイリングした写真やエディトリアルなレイアウトで、ブランドのムードやストーリーを伝えます。
卸売を行うブランドの多くは、両方を使い分けています。ルックブックでバイヤーの購買意欲を高め、ラインシートで注文に必要な情報を提供するのです。Phottaのラインシートには、同じ商品をよりエディトリアルに見せるためのルックブックテンプレートも用意されています。

ラインシートが必要なのはどんな人か
ラインシートは、卸売やB2Bチャネルで販売するあらゆるブランドに欠かせません。
- 新進デザイナー:初めてブティックや独立系小売店にアプローチする場合
- 既存ブランド:既存の卸売取引先にシーズンコレクションを紹介する場合
- 展示会の出展者:MAGIC、Coterie、Pitti Uomo、Première Visionなどのイベントに出展する場合
- 営業担当者:複数のブランドを扱う独立系営業担当者には、ブランドごとにプロ仕様のラインシートが必要です
- 卸売へ事業を広げるDTCブランド:初めて卸売市場に参入するDTCブランド

プロ仕様のラインシートに欠かせない要素
ラインシートは見栄えがよいだけでなく、注文書としても機能しなければなりません。バイヤーは毎シーズン多くのラインシートに目を通すため、すばやく読めて、簡単に注文できるものに仕上げましょう。
必ず掲載したい情報
どのラインシートにも、次の要素を必ず含めましょう。
- ブランドロゴと連絡先:ブランド名、メールアドレス、電話番号、ウェブサイト、SNSアカウントを各ページに掲載します
- 商品写真:白い背景で、統一感のあるきれいな画像を使います。正面写真は最低限必要で、背面写真やディテール写真があるとさらによいでしょう
- 品番:各商品に付ける固有の識別番号で、在庫管理システムと一致させます
- 卸売価格:小売店が支払う価格です。ブランドによっては希望小売価格(SRP)も表示します
- 展開カラーとサイズ:取り扱うサイズの全範囲と、すべてのカラーバリエーションを掲載します
- 素材構成:素材の内容を記載します(例:オーガニックコットン100%、ポリエステル95%/スパンデックス5%)
- 最小発注数量(MOQ):商品ごと、カラーごと、または注文全体に設定した最小数量を記載します
- 納期:コレクションの出荷予定日を記載します
- 注文条件:支払い条件、返品ポリシー、数量割引の有無を記載します
レイアウトとデザインの基本
バイヤーは、次のような形式を期待しています。
- グリッド:衣料品なら1ページに数商品、小さなアクセサリーならより多くの商品を配置します。
- 余白:ページに商品や情報を詰め込みすぎないようにします。
- 同じサイズの画像:各セルの中央に配置します。
- 飾りすぎない書体:すっきりしたサンセリフ体を、サイズを統一して使います。
- カラースウォッチ:各商品の横に配置し、展開カラーを示します。
- カテゴリー別のセクション:トップス、ボトムス、ドレス、アクセサリーなどに分けます。
- ページ番号:電話で話す際に、バイヤーが商品の位置を伝えられるようにします。
従来のラインシート作成方法
AIツールが登場する前は、ラインシートの作成には時間がかかり、グラフィックデザイナーに依頼したり、デザインソフトで何時間も作業したりする必要がありました。
手作業によるデザイン方法
専用ツールが登場する前は、次のようなソフトやサービスでラインシートを作成していました。
- Adobe InDesign:カタログ制作のプロ向け標準ソフトです。高機能ですが、習得に時間がかかり、サブスクリプションも必要なため、フリーランスのデザイナーに依頼するブランドも多くあります。
- Canva:より簡単に使え、ファッション向けのテンプレートもあります。シンプルなシートには十分ですが、商品データの管理には向いていません。
- WordやPowerPoint:多くの小規模ブランドが最初に使うソフトですが、レイアウトをきれいに保つのは困難です。
- NuORDERやJoor:商品データからラインシートを作成できる卸売プラットフォームですが、初期設定と有料サブスクリプションが必要です。
従来の方法によくある課題
ブランドがラインシートの作成を難しいと感じる理由には、次のようなものがあります。
- 時間:シーズンごとに一から作成すると、レイアウト作業に何時間もかかります。
- 写真のばらつき:撮影日やカメラマンが異なる商品を並べると、統一感がなくなります。
- 絶え間ない変更:価格や在庫状況、商品詳細が変わるたびに、資料も更新しなければなりません。
- 複数のバージョン:バイヤーによって、異なる価格や通貨での提示が必要になる場合があります。
- ファイルサイズ:高解像度の写真を使うと、PDFが大きくなりすぎてメールで送れなくなります。
AIを活用したラインシート作成
ラインシート作成ツールを使えばレイアウトの手間が省け、AI画像ツールを使えば掲載する写真を用意できます。
AIが変えるラインシート作成
ツールを使うと、次のようなことができます。
Phottaでラインシートを作成する
Phottaのラインシートツールは無料で、Phottaのスタジオで次の4ステップで作成できます。
- 商品を追加:商品写真をアップロードするか、Phottaで作成した写真を選びます。
- 詳細を追加:品番、商品名、価格、サイズ、説明を入力します。
- テンプレートを選択:
- グリッド:商品数の多いコレクション向けの整ったグリッドです。
- ルックブック:画像が大きく、テキストを入れるスペースも広いテンプレートです。
- ミニマル:商品以外の要素を抑えたテンプレートです。
- PDFをダウンロードして、バイヤーに送ります。
注文につながるラインシートのコツ
ラインシートを作ることと、実際に卸売注文につながるものを作ることは別です。実績のある次の方法を取り入れることで、ラインシートを目立たせ、閲覧者を購入者へと導くことができます。
ラインシートの商品写真
ラインシートの要となるのは写真です。
- 白背景:ラインシートの標準で、商品に視線を集められます。
- 同じ角度と距離で、すべての商品を撮影します。
- 商品がよくわかる写真:ゴーストマネキンやフラットレイが最も適しています。モデル着用写真はルックブック用に取っておきましょう。
- 正面と背面:背面が重要な場合は、両方を見せます。
- 実物に忠実な色:写真が実物と異なると、トラブルや返品につながります。
Phottaのゴーストマネキンやバーチャル試着のスタジオですでに写真を作成している場合は、そのままラインシートに使えます。

価格の見せ方
価格の見せ方は、バイヤーの印象や注文行動に影響します。
- 卸売価格を必ず表示する:バイヤーが最も必要とする数字です。目立たせつつ、強調しすぎないようにしましょう。
- SRPの表示を検討する:希望小売価格を示すと、バイヤーは得られる利益の目安を把握でき、注文を促すことにつながります。
- 数量別の価格:数量割引を提供している場合は、段階ごとの価格を明確に記載します(例:1〜11点は$25、12点以上は$22)。
- 通貨:海外にも販売している場合は、現地通貨で価格を表示したラインシートを別途作成することを検討しましょう。
ラインシートの配布
ラインシートは、適切なバイヤーに届いてこそ役立ちます。
- メール:個別のメッセージにPDFを添付します。送信できるサイズに抑えましょう。たとえばGmailでは最大25 MBの添付ファイルを受け付けていますが、多くの企業のメールボックスでは上限がそれより小さくなっています。
- 展示会:商談用に印刷したものを用意し、タブレットにはPDFを入れておきます。
- ウェブサイト:卸売向けのページでラインシートをダウンロードできるようにし、簡単なフォームへの入力と引き換えにバイヤーの情報を得られるようにします。
- 卸売マーケットプレイス:FaireやNuORDERなどのプラットフォームを通じて、小売業者に商品を紹介できます。
- ソーシャルメディア:InstagramやLinkedInで数ページを共有し、卸売に関する問い合わせを促します。
- 営業担当者やショールーム:常に最新版を持っているか確認します。
バイヤーが最新の情報を見ているとわかるように、フッターに「2027年春コレクション、バージョン2、2027年1月」のようにバージョンと日付を入れましょう。
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よくある質問
ラインシートとは何ですか?
ラインシートは、ファッションの卸売で使われるプロ仕様の営業資料です。商品写真とともに、品番、卸売価格、展開サイズとカラー、素材の詳細、最小発注数量など、注文に必要な情報を掲載します。
ラインシートとルックブックの違いは何ですか?
ラインシートは、見やすい商品写真と価格・サイズの詳細を掲載した、注文のための実務的な資料です。一方、ルックブックは、スタイリングしたエディトリアル写真でブランドのストーリーや世界観を伝え、イメージを膨らませてもらうためのマーケティング資料です。多くのブランドは両方を使っています。
ラインシートの作成にはいくらかかりますか?
誰が作成するかによって異なります。フリーランスのデザイナーに依頼するとレイアウト費用が、卸売プラットフォームではサブスクリプション料金がかかるため、見積もりを取って確認してください。Phottaのラインシートツールは無料で、費用がかかるのは新しく作成する商品写真の分だけです。
ファッションのラインシートには何を含めるべきですか?
必須要素には、ブランドロゴと連絡先情報、見やすい商品写真、品番、卸売価格、展開カラーとサイズ、素材構成、最小発注数量(MOQ)、納期、注文条件があります。
ラインシートに最適なレイアウトは何ですか?
衣料品では、1ページに数点の商品を掲載するすっきりとしたグリッドが一般的なレイアウトです。カテゴリーごとにまとめ、画像サイズをそろえ、十分な余白を設けます。Phottaでは、グリッド、ルックブック、ミニマルのテンプレートを用意しています。
ラインシートはどのように配布しますか?
対象とするバイヤーへのメール送付、展示会での紙やタブレットでの提示、自社ウェブサイトの卸売セクション、Faireなどの卸売プラットフォーム、ソーシャルメディアで配布します。添付できるよう、PDFのファイルサイズは小さくしてください。たとえばGmailでは、最大25 MBの添付ファイルを送信できます。
AIはラインシートの作成に役立ちますか?
はい、2つの方法があります。Phottaのラインシートツールなどは、テンプレートに沿って商品をレイアウトし、PDFとして書き出します。また、AI画像ツールを使えば、商品写真をラインシートに掲載する前に、写真の見た目を統一できます。
Phottaではラインシート用にどのようなテンプレートを提供していますか?
Phottaでは、プロ仕様のテンプレートを3種類用意しています。大規模なカタログ向けに商品を整然と並べる「グリッド」、画像を大きく見せるエディトリアルスタイルの「ルックブック」、商品を引き立てる極めてシンプルなレイアウトの「ミニマル」です。いずれも完成度の高いPDFを書き出せます。



